COLUMN

2024.10.24
 

海外の事例に見る、統合報告書のトレンド

 
日本企業の統合報告書の構成やデザインを海外のものと比べると、見やすさや理解しやすさの面で劣っていると思えることがよくあります。海外IRを重視する企業にとって、これは憂慮すべき事態ではないでしょうか。このコラムでは、海外企業の事例を参考に、統合報告書の見せ方について最近のトレンドを検証してみました。
 

 

2024.4.10
 

決算短信や説明会資料に特有の英訳に気を付けるべき言い回し

 
東京証券取引所がプライム市場上場企業の決算情報等について、日英同時開示を義務化すると発表しました。これを機にAI翻訳の導入を検討される企業も多いことでしょう。しかし、決算関連文書の日本語には、長年踏襲されてきた独特の言い回しや難解な文体が多くあります。そのような文章をAIがきちんと翻訳できるでしょうか? いくつかの典型的な文例で検証してみました。
 

 

2024.3.1
 

「トップメッセージ」の英訳って、「Top Message」でいいの?

 
日本企業の統合報告書やコーポレートサイトを見ていると、「トップメッセージ」や「トップインタビュー」という表題のセクションがよくあります。文字通り、経営トップの方針や見解を掲載しているページですが、同じ内容の英語版の表題を「Top Message」や「Top Interview」としている会社が結構あります。これらは、英語圏でも使われている適切な英語表現なのでしょうか?
 

 

2024.2.16
 

日本人デザイナーが陥りがちな、ネイティブにとって読みにくい英文統合報告書レイアウトの失敗例7選

 
日本企業が発行している英文統合報告書は、多くの場合、まず日本語版を制作し、その和文を英訳原稿に差し替えるという流れで作られています。しかし、普段英文を読むことが少ないDTPオペレーターがこの差替えレイアウトを担当すると、非常に読みづらい紙面になってしまうことがあります。今回は、そんな典型的な事例とそれらを避けるためのコツをご紹介します。
 

 

2023.12.06
 

「世界観」は英語でなんて言う?

 
ブランディングやアート/デザイン関連の翻訳をしている中でよく出てくる言葉のひとつに「世界観」があります。「彼の作品には独特の世界観がある」とか「ブランドスローガンはブランドの世界観を言葉で言い表したものです」といった表現です。この「世界観」を「world view」と英訳している文章を時々見かけるのですが、この英語で本来の主旨が正しく伝わるでしょうか?
 

 

2023.10.17
 

「経営資源」の英訳って「managerial resources」でいいの?

 
統合報告書などによく出てくる「経営資源」という言葉。多くの企業が「managerial resources」あるいは「management resources」と英訳していますが、これらの表現、英語圏では「経営資源」の意味としてはほぼ使われていないことをご存じでしょうか? 何気なく使っていると、別の意味に捉えられてしまう可能性もありますので注意が必要です。
 

 

2023.6.15
 

海外のターゲットに「届く」
英語版会社案内のプレゼンテーションとは?

 
以前のコラムで、日本式の「会社概要」を単純に英訳しても海外のターゲットには伝わりにくいというお話をしました。この場合の「伝わりにくい」とは、訴求力が弱いということです。だとすると、海外向けの会社案内やコーポレートサイトは、どのようなコンテンツや表現、見せ方が望ましいのでしょうか?
 

 

2023.5.30
 

プレスリリースでの「〜のお知らせ」の英訳って、
“Notice Concerning 〜”でいいの?

 
日本企業のプレスリリースには、「〜に関するお知らせ」というタイトル(ヘッドライン)がよく見受けられます。株の配当や決算、人事、組織変更といったIR関連の情報に用いられることが多いようですが、これらのリリースの英語版を見てみると、大抵の場合、「Notice concerning 〜」や「Notice regarding 〜」といったヘッドラインになっています。しかし、このような英文ヘッドラインは、英語ネイティブの感覚、とりわけプレスリリースを見慣れている人にとっては、違和感がある表現なのをご存じでしょうか?
 

2023.5.30
 

プレスリリースでの「〜のお知らせ」の英訳って、“Notice Concerning 〜”でいいの?

 
日本企業のプレスリリースには、「〜に関するお知らせ」というタイトル(ヘッドライン)がよく見受けられます。株の配当や決算、人事、組織変更といったIR関連の情報に用いられることが多いようですが、これらのリリースの英語版を見てみると、大抵の場合、「Notice concerning 〜」や「Notice regarding 〜」といったヘッドラインになっています。しかし、このような英文ヘッドラインは、英語ネイティブの感覚、とりわけプレスリリースを見慣れている人にとっては、違和感がある表現なのをご存じでしょうか?
 

 

2023.4.12
 

英文の見出しやリストのナンバリングにルールはある?

 
日本企業のビジネス文書や公的な文書には、見出しや小見出しの頭に番号が付いているものがよくあります。小見出しの階層が多い文書だと、数字を括弧で囲んだり、丸数字を用いたり、数字の代わりにアルファベットや仮名を使ったり…… 私たち日本人は割と普通に受け入れているこのような見出し番号ですが、海外で発行されている英文の文書ではあまり見掛けない気がします。実際のところ、どうなのでしょうか? そして、番号を付ける場合には、その規準は日本語の場合と同じなのでしょうか?
 

 

2022.12.26
 

「中期経営計画」の英訳って
「Mid-Term Management Plan」でいいの?

 
近年、日本の上場企業がこぞって策定するようになってきた中期経営計画(中経)は、多くの場合、英語版でも開示されていますが、その英文名はほとんどが「Mid-Term Management Plan」もしくは「Medium-Term Management Plan」となっています。これらの表現、実は内容にそぐわない「変な英語」なのをご存じですか?
 

 

2022.11.12
 

サステナビリティ、ESG、社会貢献...
その「活動」の英訳、本当に「activities」でいいの?

 
統合報告書やサステナビリティレポートによく出てくる単語の中で、英訳に際してトリッキーと感じるものの一つに「活動」という語があります。「サステナビリティ活動」「環境保全活動」「社会貢献活動」から「事業活動」「広報活動」まで、かなりの頻度で登場する単語です。この「〜活動」という熟語は、多くの場合、「〜 activities」と英訳されていますが、実は「活動」の前にくる単語によっては英語ネイティブにとってあまり馴染みがない表現になってしまうことがあります。今回はそういった例を見ていきましょう。
 

 

2022.5.11
 

日本人が陥りがちな、ネイティブが違和感を感じる英文デザイン
─その4─うるさい見出し

 
前回取り上げた「長すぎる見出し」に加え、見出しの階層が多すぎる、小見出しの数が多すぎる、小見出しへのビュレットの使用など、海外読者には目障りに思えてしまう英文見出しのデザインについて、その問題点と対処法を取り上げました。
 

 

2022.4.15
 

ネイティブが違和感を感じる英文デザイン
─その3─長すぎる見出し

 
記事の見出しというのは、本来、なるべく簡潔な言葉で要点を示し読者の興味を喚起するためのものです。ところが、日本で作られている英訳版の統合報告書やプレゼン資料、広報誌などでは、この定石が守られていないことがよくあります。今回はこの要因と対処法について、翻訳・コピーエディットの視点から見ていきます。
 

 

2022.4.05
 

日本人が陥りがちな、ネイティブが違和感を感じる英文デザイン
─その2─欧文フォントの不自然な使い方

 
この写真の英文レイアウトをご覧になって何か違和感を感じますか? もしあなたが英文のパンフレットや広報誌などの制作に携わっていながら特段違和感を感じないようであれば、ぜひこの記事をお読みください。
 

 

2022.3.17
 

日本人が陥りがちな、ネイティブが違和感を感じる英文デザイン
─その1─詰め込みすぎのレイアウト

 
日本企業が発行する英文の広報誌や統合報告書、説明会資料などを見ていると、英語のネイティブであれば敬遠したくなるような紙面がよくあります。場合によっては企業イメージさえ損ねかねないこういった事例の問題点についてシリーズで検証します。第1回は「要因その1:詰め込みすぎのレイアウト」
 

 

2021.12.07
 

Is Your Aim True?──「目指します」の英語表現について考える

 
今年も企業の統合報告書や経営計画レポートなどの翻訳や英文デザインの仕事をいくつかさせていただきました。そんな中で相変わらず気になるのが、「〜を目指します」という日本語原稿の多さです。今回は「〜を目指す」の英訳表現について、翻訳・トランスクリエーションの視点から考えてみました。
 

 

2021.6.10
 

「安全・安心」──その使い方に要注意!? 英訳は “safe and secure”で本当にいいの?

 
ここのところ「安全・安心」という言葉を毎日のようにニュースで耳にします。欧米メディアは、東京オリンピック関係者の答弁について、「"safe and secure" Tokyo Olympics」と、皮肉まじりにもとれる引用符を使って報じています。日本語として今や成句になった感のある「安全・安心」ですが、「safe and secure」という英訳が常に当てはまるとは限りません。
 

 

2021.5.17
 

英文レイアウトで 日本人デザイナーや編集者が見落としがちな禁則

 
今年もある自治体が発行する英文広報誌のレイアウト校正(校閲)の仕事をさせていただきました。この広報誌の英文原稿は全て欧米出身のプロのライターが書いたものですが、たとえネイティブであっても完璧ではありません。誌面にレイアウトされてみると、表記統一や読みやすさといった観点から正した方がよい点がいくつも見つかります。今回はそんな中から、比較的見過ごされがちなエラーをいくつか挙げてみました。
 

 

2021.3.10
 

英文会社案内やアニュアルレポートに「会社概要」は必要か?

 
日本企業の英語版サイトや会社案内・アニュアルレポート・統合報告書などの仕事をする中でいつも気になるのが、いわゆる「会社概要」の扱いです。社名に始まって住所、代表者名などをリスト式に掲載する「会社概要」──日本ではよく用いられるフォーマットですが、海外で使われることはほとんどなく、これをそのまま英訳して掲載してもあまり意味がないばかりか、奇異な印象を与えてしまう場合さえあります。
 
 

 

2020.10.01
 

コンデンスドフォントは、本当に使ってはダメなのか?

 
和文から英文への差替えレイアウトの仕事を多くさせていただく中で、時々お客様から「コンデンスドフォントは使わないでください」と言われることがあります。必ずしも合理的な根拠がない場合もあるのですが、英文レイアウトでコンデンスド書体を使ってはいけないというのは、果たして一般的なルールなのでしょうか?
 
 

 

2020.9.03
 

文章の中心で、社名をさけぶ !?──オールキャップス(全て大文字)の固有名詞表記って実際どうなの?

 
日本企業の英訳の仕事をさせていただく中で、お客様から「うちの英文社名は全て大文字表記です」などと言われることがよくあります。しかし、このような大文字ばかりの社名や商品名の表記は、英語圏においても一般的なのでしょうか?
 
 

 

2020.5.07
 

フォント使いがモノを言う──英文統合報告書のデザイン

 
統合報告書を発行する企業が増えてきました。ただ、統合報告書の英語版の中には、欧米人的視点で見ると「ちょっと読む気にならない」ものもよく見受けられます。一体どこに問題があるのか掘り下げてみました。
 
 

 

2020.4.16
 

欧文タイポグラフィにおける「オーバーシュート」

 
新型コロナウイルスによる自粛要請の記者会見で話題になった言葉「オーバーシュート」。実は欧文タイポグラフィ(文字のデザイン)でも使う言葉だということをご存じですか?
 
 

 

2019.10.03
 

「内部のチャンピオン」? ──"Internal champion" って何?

 
最近翻訳したあるビジネス関連の文書に "internal champion" という言葉が出てきました。ここ数年、海外のマーケティングやB2B営業、CRM(顧客関係管理)関連の文章でよく使われるようになってきた言葉のようですが、一体どんな意味かご存じですか?
 
 

 

2019.9.09
 

海外投資家に叱られる? ──
“We aim to ...” だの、“Aiming to ...” だのと言っている
日本の社長メッセージの何と多いことか……

 
デザインクラフトではアニュアルレポート(年次報告書)やCSR/ESG関連レポートの英文デザイン/レイアウトの仕事をしていますが、そんな中でいつも気になることがあります。それは、レポート中の重要なコンテンツである社長/CEOメッセージのヘッドコピーです。この英文コピーはその会社の現在の経営姿勢を端的に表現するものであり、レポートの内容を一言で表すものとも言えます。通常、一つのセンテンス
 

2019.9.09
 

海外投資家に叱られる? ── “We aim to ...” だの、“Aiming to ...” だのと言っている日本の社長メッセージの何と多いことか……

 
デザインクラフトではアニュアルレポート(年次報告書)やCSR/ESG関連レポートの英文デザイン/レイアウトの仕事をしていますが、そんな中でいつも気になることがあります。それは、レポート中の重要なコンテンツである社長/CEOメッセージのヘッドコピーです。この英文コピーはその会社の現在の経営姿勢を端的に表現するものであり、レポートの内容を一言で表すものとも言えます。通常、一つのセンテンス